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2019.6.07

これからの地震対策!基礎から家を守るスーパージオ®工法

今日はゼロ宣言住宅の地震対策に使われるスーパージオ®工法についてお話しします。
家を建てる時、地震から家を守るために、耐震工法や地盤改良工法を施します。
その中でもスーパージオ®工法は、地盤改良を行いながら、なおかつ地震の揺れを減らし、液状化現象にも対応できる工法です。いろんな土地に対応できる非常に優れた地震対策なのです。

地盤改良も多種多様スーパージオ®工法のメリット

表面だけ軟弱地盤な場合は、その現場の土とセメントを混ぜて固める表層改良を行います。
軟弱層が深い場合は柱状に土とセメントを固めて、柱状に固いところを作って家を支える柱状改良や、コンクリートの杭や金属の杭を打ち込む鋼管杭工法が一般的です。
スーパージオ®工法はプラスチックの箱を基礎の下にしいて地盤改良をするやり方です。
従来の表層改良や杭などは、家を建てるための支持力を確保して、地震が来た時に倒壊しにくくする効果があります。しかし、地震の揺れを減らしたり、液状化に対して効果があるとは言えません。スーパージオ®工法は、地震の揺れを減らすので倒壊しない、液状化現象にも対応できるので、家が傾いたりしないというメリットがあります。

地震の揺れの仕組み

そもそも地震は発生した時に、P波とS波で伝わります。P波はエネルギーが小さいが気体も液体も個体も全てに早く伝わります。そのあとに来るS波が揺れの原因です。S波は気体には伝わりません。S波がものに当たることによって揺れが発生します。
スーパージオ®はプラスチックの箱です。中は空洞になっています。ですので、S波が大きくても、スーパージオ®の箱の中は空間なので、そこで、かなり力が弱まって、その上にある建物に伝わる揺れが小さくなるという仕組みです。

耐震・制振・免震の違い

地震に対する対策として、耐震、制震、免震があります。耐震は建物そのものの構造を丈夫なものにします。また、筋交いにダンバーなどを入れて、揺れがきた時に揺れをゆっくりにさせるのが制震。揺れそのものを減らそうというのが免震です。免震が一番だと考えています。一般的な免震は、建物の基礎の上に免震ゴムといったものを施します。
スーパージオ®工法は、基礎の下に施すので、基礎から上の揺れを減らすことができます。一般的な免震工法ですと基礎がやられてしまう可能性があり基礎を補修しないといけません。スーパージオ®工法は基礎から守るので、建物全体を守ることができます。

液状化対策にもなるとは?

液状化現象とは、地震の大きな揺れによって、中の土粒子がバラバラになり水が浮いてきて土壌が不安定になることです。そして、家が傾いたりしてしまう。スーパージオ®工法は、水が出た時に、スーパージオ®の中が空洞なので、そこに一時的に取り込むことができるのです。だから、液状化が起こったとしても建物が傾くことを防ぐことができます。地震の後しばらくすると中に取り込んだ水は自然に元に戻ります。

基礎を含めて建物を守るスーパージオ®工法

地震に対しての家造りで、耐震等級2や3という建物の構造に関する基準があります。耐震2や3の建物は、箱として丈夫なものになります。しかしそれで地震から守られるかというと違うと考えています。震度7が来て揺れた場合、必ず弱いところが出てきます。耐震等級1の建物は揺れるけど、揺れることで逃している。しかし、耐震等級2や3の建物は丈夫なだけ揺れの逃げが少ないので、弱いところに力が集中して、突然壊れるといった脆さがあります。ですから、揺れに対してどのように揺れを逃がすかが重要だと思っています。
しかし、揺れるということは家が傷みやすいし、中の人、家具の安全となると、できるだけ揺れも少ない方がいい。スーパージオ®工法は基礎の下に施すので、基礎を含めて、建物全体の揺れを減らすことができる。基礎や建物、家具や人を守ります。建物を丈夫に作っても、揺れは収まらないのです。

具体的にはどんな施工なの?

建物の重量に相当する土を掘って、スーパージオ®を置き換えます。
もともと平らな安定した状態なところに家を建てると、その分不安定になります。その家の重量分を支えられる地盤になっていることが大事です。

新幹線の揺れを逃す仕組みと同じ

スーパージオ®工法と同じ仕組みは他のシーンでも使われています。
それは新幹線の枕木の下です。新幹線の近くにいても、揺れが伝わらないですよね?スーパージオ®工法と同じ仕組みのものが入っているのです。新幹線の振動は地震の振動と変わらないので、効果があるのはわかっていただけると思います。