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2019.8.06

皆さんは「LED」ってご存知ですか?

愚問でした。知らない方はほとんどおられないほど、既に全世界で広く使われています。

LEDは、“light emitting diode”の略で、日本語では「発光ダイオード」と言います。ひと昔前は、イルミネーションに欠かせないものとして有名でしたが、現在はどんどん進化して、パソコンやスマートフォンのバックライトや屋内外の照明、光量が足らないと言われていた自動車のヘッドライトもLEDが主流となり、2020年には大手メーカーを始めとして大半の蛍光灯が製造されなくなると言われています。次世代の電灯と言われていたLEDは既に主流であり、このまま行けばそう遠くない未来に蛍光灯や水銀灯は使われない世の中になります。

なぜ、これ程までにLEDが推されるのか、その理由は
①消費電力が少ない。
②長寿命である。
③多種多様なデザインや調色ができ、様々な製品に使用できる。
という点が、他の照明を圧倒しているからです。このように秀でた長所があり便利なLEDですが、果たして欠点はないのでしょうか。

①「ブルーライト」

先ず、最大の欠点というよりは大きな危険性を孕んでおりますので、「ブルーライト」の問題は後述します。

② 演色性。

演色性とは照明で物を照らすときに、自然光が当たったときの色をどの程度再現しているかを示す指標ですが、LEDは青色発光ダイオードと黄色蛍光体で白色を作り出しますので、自然光と同じ光の三原色で作られる蛍光灯に比べ演色性はかなり落ちます。LEDだと青白く見えるのはこのためです。

③直進性。

これは使われ方によっては(車のハイビームのような遠くを照らす場合等)長所となりますが、蛍光灯のように光が拡散しないので、範囲によって大きく明るさが変化し、影が濃く、強く眩しさを感じます。

④ 寿命。

本来、大きなメリットの一つですが、実は落とし穴があります。それは、メーカーの品質の良し悪しで大きく差があることと、基本的に長寿命なのは発光部であり、電子部品や内臓インバーターの寿命は発光部ほど長持ちしないので、使用環境によっては故障が早い場合があります。

⑤ 重い。

重量があるため落下の危険があり、取付には注意が必要です。

⑥ 高価。

前に比べると随分値段が下がってきましたが、一般の蛍光灯に比べるとまだまだ高価です。(但し、使用頻度によるコストパフォーマンスやスケールメリットにより、コストは逆転します。)

⑦ LED管のみの交換が出来ない。

特に、事務所や店舗などによく使われる直管型の蛍光灯の台を残して電灯管のみLEDに替えたい場合、日本の一流メーカーのLED管は対応できません。理由は口金の形式が違うからです。従来の蛍光灯の口金は2本のピンを指すように作られていますが、LED管は重いため、それでは支えることが出来ず口金の形状も変えなければならないからです。従って、台も含めて電灯一式を替える必要があります。

⑧ 熱に弱い。

高温に弱く、長時間熱にさらされると寿命が縮まる可能性があります。また、その影響でうまく発光できなくなり、点滅したり消えてしまったりする場合があるため、屋根直下の位置や使用環境により、高温の影響を考慮する必要があります。

⑨ チラつきがある。

LEDはチラつきます。なぜなら、高速でオンオフを繰り返しながら発光しているからです。肉眼ではわからないほどの高速点滅ですが、目や脳は確実に影響を受けています。

さて、ここまでデメリットばかり強調しているようですが、ここからが本題です。
①で挙げたブルーライトですが、これの危険性は広く知られているのですが、その重大性はあまり周知されていないように感じます。なぜなのでしょうか?

よく、パソコンやスマホを長く使っていると目が疲れるとか、よく眠れないとか、中には強い疲労感を覚えたり頭が痛くなったりする人もいますが、もちろん「ブルーライト」と無関係ではありません。皆さん、ブルーライトに昆虫を殺す作用があることを知っていましたか。LEDを使った水槽の熱帯魚が奇形を生じたことも報告されておりますし、もう5年ほど経ちますが東京の葛西臨海水族園でマグロが謎の大量死をした原因も実は照明をLEDに替えたからというのが真相だそうです(なぜか公表されませんが)。

目に対する影響については、例えば有毒とされる紫外線は角膜や水晶体に吸収されますが、青色光は網膜まで達します。網膜に達した青色LED(次いで白色LED)は活性酸素を発生し、強い影響を及ぼすのです。

LEDを照射されると、β波の脳波が増えることもわかっています。β波はイライラしたり落ち着きがなかったりした状態の時に現れる脳波です。

もう少し、怖いことを申し上げると、人間の生命の源泉とも言えるミトコンドリアは、細胞のエネルギー産生の器官ですが、LEDの影響を多大に受けることがわかってきました(LEDと並んで影響が大きいのはカビから発生するMVOCであることもわかっています)。詳述は避けますが、このことは本当に大問題なのです。

LEDのことを悪く書きすぎた感もあるかもしれませんが、正に文明の利器とも言える発明であることも確かです。しかし、使い方を誤ったり、使用環境を軽視したりすることの重大さを認識する必要があると思います。住宅であれば、居室(リビングや寝室)、学校や図書館、学習塾などの勉強する環境、長時間デスクワークするようなオフィス、病院や介護施設など、凡そ人が長時間留まるような環境では(特に子供)、出来るだけLEDの使用は避けるべきです。

世の中には、LEDと従来の蛍光灯の良いところを足して割ったような、CCFL(cold cathode fluorescent lamp 冷陰極蛍光管)のような優れた電灯もあります。従来の蛍光灯(寿命や省電力などの性能も良くなっている)もまだ使えます。このまま、LED一辺倒になるような潮流、それを政府が無理やり推し進めているかのような施策には、首を傾げざるを得ません。電磁波の質を変えるような(従ってLEDを安全に使用できる)装置の普及も含め、私たち自身もリテラシーをもっと働かせ、自分の命は自分で守っていかなければなりません。